Radiation Level Around Kashiwa City

柏市近辺の放射線量率

June 2, 2011

 

Facebook上で5月6日に発信していたデータですが、なんだか俄然需要が出てきているようなので、こちらにも貼っておきます。

 

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東大が発表してきた「東京大学環境放射線情報」の中で、柏キャンパスの値が本郷キャンパスや駒場キャンパスの値に比べて高いことについて、一部で議論になってきた。おそらく以下のページ

柏・松戸放射線観測日記

福島県ならびに近県の放射線量マップ

福島第一原発から漏れた放射能の広がり

で議論されていることが正しいと思われるが、自分でもカウンターを購入してみたので、その結果を挙げておく。

 

ガイガーカウンターを「素人」が購入することに対する批判や、福島で必要なときに余計なときにするな、といった言説も見られるが、そこまで扱いが難しいものでもないし、こちらも新生児を抱えているので、勘弁してください。すみません。福島には何かしらの貢献が出来るような方向へ持って行ければと思います。

結果としては、基本的には、上記ページでの議論が確認できた。という感じ。

測定場件は、地上約1m、値が安定するまで1-2分静止。

 

測定機材はEcoTest社(ウクライナ)MKS-05

単位はμSv/h

 

東大柏IIキャンパスグラウンド中央部 0.50

(一部排水設備の上でしゃがむと0.59)

柏の葉公園 さくら広場中央 0.42

柏の葉公園外周の歩道 0.38

柏の葉公園 池の上の橋 0.35

東大柏キャンパス環境棟前の芝生 0.45-0.49

東大環境棟内居室(3F) 0.07μSv/h

東大柏インターナショナルロッジロビー 0.09-0.10

東大柏インターナショナルロッジ居室(1F) 0.09

 

以下は参考データだが、車のコンソールパネルにカウンターをおいて、柏←→横浜を往復したときの値。

(車の中なので多少の遮蔽効果はあると思われるし、各ポイントで立ち止まっているわけではないので参考値。しかし、増減の傾向は読み取れたと思う。)

東大柏インターナショナルロッジ近辺 0.22(車外は0.3以上)

八潮(首都高6号線) 0.14-0.15

葛西(首都高湾岸線) 0.11

台場(首都高湾岸線) 0.09

羽田(首都高湾岸線) 0.10

浮島(首都高湾岸線) 0.08

藤塚(首都高狩場線と横浜新道) 0.10

横浜市泉区 0.09-0.10

妻の実家内は0.07とか0.08

外は0.09とか0.10といった感じ。

 

横浜から柏へは、値の上昇が遅く、柏IC近くまで0.15で引っ張ったが、やはり東大柏インターナショナルロッジ近辺は0.20超え、車外は0.3以上。

 

上記HPでの結論を確認する形だが、東大キャンパス、東大IIキャンパス、

柏の葉公園一帯の緑地部分は、周りより高い線量が観察されているのは確実のように思う。

 

柏から東京を通って横浜へ行くに当たり、値は下がっていき、横浜は屋内も屋外もあまり変わらないレベルに戻っている印象。(それでも、新聞にのっている各県代表1点の文科省モニタリングポストの値よりは高いが、、、、。このレベルの検出感度は、この機種にあまり期待してはいけないのかもしれない。校正もメーカーによるものを信用するだけだし。

 

ただ、文科省モニタリングポストの大半が地上18mとか20m以上に設置されていて、地表面より低い値を出しているらしい、ということはネット上ではかねてより指摘されている。)

上記HPでは柏より北の茨城県内で値の低いところがいくらもあるのに、いきなり柏・松戸あたりで値が再び高くなっている、ということも指摘されており、2chなどで話題となった「柏ホットスポット説」は本当らしい。

飯舘村のホットスポットに比べれば、取るに足らない程度と言えるかもしれないが、やはり「プチ」ホットスポットではあると思う。

 

(そしてこれが北千葉浄水場や金町浄水場の、水道水汚染とも関係していると思われる。当初私は、利根川の水を金町へ圧送している北千葉導水というものが原因じゃないかと思っていたのだけど、そうではなかったらしい。)

 

なお、東大柏の値は、0.11-0.13の平常値(?)から、3/21に0.80まで跳ね上がり、そこから徐々に減少しているが、この減少速度はヨウ素131の崩壊曲線よりも遅く、セシウムなどの長寿命核種の寄与が大きいのではないか、ということが指摘されている。たとえば北茨城は、一時期は柏より値が高かったのに、速やかに減少して今は柏より値が低くなっている。(柏夜話-ツイッターが怖くてできない20代後半若手理系研究者が何となく綴るブログ-

 

まあ大人はもういいや、と思うけれど、新生児は気になる。とても柏の葉公園の芝生の上でごろごろさせようという気にはならないです。一つ自分ではかって良かったのではないかと思えたのは、換気の程度によらず、屋内は基本的に値が低い(といって0.07~0.11程度のばらつきはあるが)こと。

 

0.50の緑地や裸地砂埃がもうもうと舞うと気が重い、と思ってきたが、一度落ちて土壌に沈着したセシウム?は、それほど簡単には風で舞い散らないのかもしれない。(とはいえ、もうもうと舞う砂塵はやっぱりやだけど。)

 

(5/31追加測定)

柏の葉公園

桜広場(細長い方) 0.42(1m)、0.55(10cm)

体育館前の芝生 0.42(1m)、0.46(10cm)

 

東大柏インターナショナルロッジ

中庭 0.35(1m)、0.45(10cm)